お寺暮らしのひろか7月29日読了時間: 1分警策(きょうさく)長い棒で肩をピシ!坐禅といえば真っ先にこれを思い浮かべるかもしれません。 警策とは警覚策励(けいかくさくれい)を略した言葉で、修行をしている人を励ますという意だそうです。 恥ずかしながら<怒られて>いるのだと思って反省していましたが、眠り覚ましや怠け心を<励まし>てくださっ...
お寺暮らしのひろか6月29日読了時間: 1分略三宝(りゃくさんぼう)曹洞宗ではお経の終わりにお唱えすることが多い略三宝。普く全ての仏様(仏)・あらゆる菩薩さま(僧)・おおいなる智慧(法)、これらを拠り所とします、どうか先祖から子孫、また餓鬼や夜叉などこの世の全てのものをお救いくださいという意で、その法要の功徳を一粒万倍にしてくれる偈文なのだ...
お寺暮らしのひろか5月31日読了時間: 1分お拝曹洞宗の法要でお坊さんが必ず行うお拝は、両手両足と頭を床につけ手のひらを上にいただきます。 一度目は遍く仏さま方へ(南無帰依仏)、二度目はお釈迦さまの教えへ(南無帰依法)、三度目は正しく精進する仏弟子へ(南無帰依僧)、と三度行います。...
お寺暮らしのひろか4月29日読了時間: 1分我慢(がまん)忍耐強くこらえる、という意で知られていますが、元は自惚れた(自我が肥大した)状態を表す仏教語だそうです。 恥ずかしいから、自分じゃなきゃ、こっちの方がいいのに…そんなうぬぼれで我慢を重ねてきたように思い返します。他者のために自分を押さえ込んでいる感じていましたが、「私が」「...
お寺暮らしのひろか3月30日読了時間: 1分自らも愛すべし 自らも敬うべし道元禅師が記した修証義にある一文です 私たちはそれぞれが唯一無二の命を授かっていまここにいます この命を正しい行いで磨き、自分という存在を敬愛してゆきたいものですね 唯我独尊というお釈迦さま誕生時の言葉を思い浮かべました 令和六年 四月 お寺暮らし画帖 正壽寺 ひろか 合掌...
お寺暮らしのひろか2月28日読了時間: 1分供物(そなえもの・くもつ)頂き物をしたら最初にお仏壇へ「どうぞ」とお供えをして、お下げする際は「いただきます」とご挨拶をします このお下がりには仏さまの功徳もついてくるそうですよ。そういえばお経も読むではなく「あげる」と言いますね 上げるからお下がりをいただける、仏さまだけに限らず人間関係にも共通す...
お寺暮らしのひろか1月30日読了時間: 1分放下着(ほうげじゃく)嫁いですぐの頃、下着を放つとはどういう事だろうかと悩んだことが恥ずかしくも恥ずかしい思い出ですがもちろん読み間違いで、執着(とらわれる心)を放下(投げ下ろす)する、と説かれているそうです。 私たちが生まれながらに授かった身心のうち、頭髪は美の象徴として大切に扱われてきました...
お寺暮らしのひろか2023年12月30日読了時間: 1分普賢菩薩(ふげんぼさつ)オン・サンマヤ・サトバン 梵名のサマンタバトラには、普く(あまねく)賢い(かしこい)という意があるため普賢菩薩と訳されたのでしょう。 仏さまの慈悲の極みを表しており、どんな場所でもわたしたちを救ってくださるそうです。 東海地方では三重県多気町の普賢寺さまなどでお参りできるそ...
お寺暮らしのひろか2023年11月29日読了時間: 1分波夷羅(はいら)オン・ハイラ・ソワカ 文殊菩薩(もんじゅぼさつ)の化身で、辰の守護神将です。 辰は草木が冬に固まった大地に生い茂ってゆく様子を表すため、人々も土地を耕し作物を育ててゆく時期なのだそう。 土壌の整った地には玉石混合にさまざまなものが生い茂ります。これらをよく見定め成長のため環...
お寺暮らしのひろか2023年11月1日読了時間: 1分馬頭観音観音様といえば柔和でしなやかなお姿を思い浮かべますが、馬頭観音さまは不動明王にも勝るほど激怒されているお姿が印象的です。馬が草を食べ尽くしてしまうように、私たちの煩悩を食べ尽くしてくださるそう。 当山には3つのお顔に8本の腕を持つ石の馬頭観音さまがお祀りされています。来山の...
お寺暮らしのひろか2023年9月29日読了時間: 1分てんぐ山に住む妖怪ですが、山の神として信仰もされています。山岳信仰と結びつき、山で過酷な修行にはげみ超常的な能力を身につける山伏の装いで描かれるようになったそう。 自在に火を操ることができるため、防火の神としても信仰を集め火渡り神事などは今も行われていますね。秋から冬にかけてが多...
お寺暮らしのひろか2023年8月31日読了時間: 1分宝珠(ほうじゅ)如来や菩薩が手に携る珠を「如意宝珠」と呼ぶそうです。仏教の起源インドでは「チンタマーニ」と呼ばれ、願いを叶える霊験あらたかな珠として仏舎利塔(お釈迦さまのご遺骨を収めた塔)の上部に設置されたのが起源のようです。仏教と共に伝来し日本では寺社建築の階段手すりの上部装飾などにも模...
お寺暮らしのひろか2023年7月30日読了時間: 1分九万九千日(くまんくせんにち)観音さまは私たちをよく観て、その苦悩から救ってくださろうとしてくださる慈悲深い仏さまです。 8月9日は「九万九千日(くまんくせんにち)」といい、この日の観音様へのお参りは九万九千日分のお参りと等しくなるのだそうです。 当山には十一面観音さま、如意輪観音さま、馬頭観音さまが祀...
お寺暮らしのひろか2023年6月30日読了時間: 1分餓鬼私たちの魂は、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天の六つの世界(六道)で生死を繰り返し彷徨っているそうです。 そのうち「餓鬼道」では、前生の悪業(強欲や嫉妬深さ、貪りの行い)から亡者となった者が苦しむところだそう。 心のコップを幸せで満たそうとせず、そこへ注がれた幸せにこそ感謝...
お寺暮らしのひろか2023年5月30日読了時間: 1分お地蔵さま古くから赤色には、太陽・炎・血潮をイメージし魔除けの効果があると信じられ、健やかな成長を願って赤ん坊に着用させたそうです。 万人をお救いくださる慈悲深いお地蔵さまが中でも特に気にかけてくださるのは子どもたち。 彼らと同じものをお召しになり、いつでも頼っておいでと歩み寄ってく...
お寺暮らしのひろか2023年4月30日読了時間: 1分跋陀婆羅菩薩(ばったばらぼさつ)お湯をかき混ぜる櫂(かい)を持つ跋陀婆羅菩薩は、入浴中に「自己と水が一如であること」を悟ったそう。 このことから浴室の守護仏とされ、お寺の浴室入口に祀られるようになったそうです。 日常生活で浴室はゆっくりリラックスする場ではありますが、修行僧は浴室での私語も禁じられているそ...
お寺暮らしのひろか2023年3月24日読了時間: 1分六牙白象(ろくげのびゃくぞう)シャカ国の王妃マーヤー夫人は、ある夜白いゾウがお腹に宿る夢をご覧になり懐妊されました。白ゾウには六本の牙があり、悟りへの修行<布施・忍辱・持戒・精進・禅定・智慧>六波羅蜜を表すそうです。そして産まれた王子が悟りをひらきお釈迦さまとなられました。...
お寺暮らしのひろか2023年2月28日読了時間: 1分学生(がくしょう)中世日本では、仏教を学ぶため遣唐使に随行して永く唐に留る者を留学生(るがくしょう)、遣唐使と共に往復する者を環学生(かんがくしょう)と呼んだそうです。学生(がくしょう)とは仏教や儒教を学ぶ僧侶を指したそうですが、時代の変化とともに学ぶ者の裾野も広がり、現代の学生(がくせい)...
お寺暮らしのひろか2023年1月31日読了時間: 1分三宝荒神仏と法と僧を護る荒神です。飛鳥時代の行者が祈祷をしていると現れたのが最も古い説で、不浄を許さず災難を除去することから火とかまどの神として家の守護神になってきました。 曹洞宗の大本山・總持寺では三寶殿にて祀られており、朝課(朝のお経)の最初にお勤めされるそうです。...