お寺暮らしのひろか2021年9月29日読了時間: 1分木版(もっぱん)曹洞宗のお寺では大抵どこかに分厚い木の板と木槌が下げられています。 時間やタイミングを知らせる木版(もっぱん)という道具です。 本山へ修行に上がる時にはこれを打ち鳴らして入門を請うそうです。 使い込むほどに木槌で打ち鳴らす処が抉られて、長い年月をかけ水滴に抉られた岩孔のよう...
お寺暮らしのひろか2021年8月31日読了時間: 1分両祖忌曹洞宗では宗門を開かれた道元禅師と世に広められた螢山禅師のお二人を高祖・太祖として大切にしています。 お二人の入寂が太陽暦では9月29日と同じことから「両祖忌」として全国の曹洞宗寺院で法要を営みます。禅師さま方に習いみなさんが坐禅に触れられる機会となればいいなと思っています...
お寺暮らしのひろか2021年7月31日読了時間: 1分弥勒菩薩弥勒とはサンスクリット語の「慈しみ」の音写だそう。 慈愛に満ちた弥勒菩薩はお釈迦さま入滅より56億年七千万年後にこの世に下生し龍華樹の元で悟りを開かれ、弥勒仏(如来)となり私たちを救ってくださると言い伝えられています。 頬に添えた右手の思惟手と半跏に坐る優美な像は、どなたも...
お寺暮らしのひろか2021年6月30日読了時間: 1分閻魔預弥国(よみのくに)の支配者で地獄の裁判官・・・その名は閻魔大王。 実は地獄の審判官は10人おり、7日目、14日目、21目、と順に審判を受け閻魔大王は35日目の審判官だそう。 「他の誰でもない、自分自身がつくった業によってお前はここにいるのだ」と罪人を裁く厳しい大王ですが、...
お寺暮らしのひろか2021年5月31日読了時間: 1分弁才天聖なる河の女神で、弁舌と智慧、音楽を司る古代インド神話の女神サラスヴァティーは、仏教では弁舌・学問・音楽・除災・増福・戦闘を司どる「弁才天」として信仰を集めています。 数多の功徳の中でも増福(財)に大きく注目されていますが、源頼朝が戦勝を願って滋賀の竹生島より江の島へ勧請し...
お寺暮らしのひろか2021年4月30日読了時間: 1分香仏教の儀礼には「線香」「焼」「塗香」「蜜湯」・・・と香りが重要な役割を担っています。 神道では一切を禊ぐ「無香」、キリスト教の「乳香」や、中東の「バフール(練香)」など、祈りの場に香りには欠かせないようです。 プライベートで薫くと、外出自粛中の気分転換にもぴったりですよ。...
お寺暮らしのひろか2021年3月31日読了時間: 1分甘露お釈迦さまがお産まれになった時、龍が天を舞い甘露の雨が降り注いだそうです。 仏教で甘露というものは、古代インド神話にある神の水「アムリタ」のことで、これは不死をもたらす神秘の水なのだそう。 「不死」とは死なぬことではなく、生死の恐れを越えた悟りのことを表しています。...
お寺暮らしのひろか2021年2月28日読了時間: 1分びんずる尊者お釈迦さまのお弟子さん十六羅漢の第一の阿羅漢で、神通力のある仏さまとみなさんから親しまれていますね。 とても力強くお説法をされたことから獅子吼第一といわれるようになったそうです。 お気づきになる方は少ないのですが、実は正壽寺の本堂でもお祀りしています。...
お寺暮らしのひろか2021年1月31日読了時間: 1分有頂天天部の神々のいる天上界の中でも最も真理に近いところを有頂天という それは無我の境地のことで、厳しいヨガ行の末に辿り着けるとされています。 しかしそこへ私たち凡夫が普通の生活の中で辿り着けるように教えを説かれたのがお釈迦さまなのです。...
お寺暮らしのひろか2020年12月30日読了時間: 1分虚空蔵菩薩入れ物に何もないことを空虚、何もない大きな空間を虚空と呼びます。 虚空には宝の蔵があり、これを守流のが知恵と慈悲の菩薩、虚空蔵菩薩なのだそう。 世間と私を区切れば空虚、一部なら虚空。 自由にしなやかに本年も健やかにお過ごしください...
お寺暮らしのひろか2020年11月30日読了時間: 1分招杜羅(しょうとら)薬師如来を守る12の天部の神のひとり招杜羅大将は、大日如来の化身で丑の守護神将と 伝えられています。 丑といえば、十二支の丑年、午前2時頃の丑の刻、北北東の丑の方角などなど・・・ この漢字は新生児が握りしめた手の形を表した象形文字で、何かを「掴んで始まる」という意味もあるそ...
お寺暮らしのひろか2020年11月1日読了時間: 1分家門繁栄「鶴は千年 亀は万年」と縁起のよい生き物として喜ばれています どちらも長生きで、さらに鶴は夫婦仲がよいからですが、中国では、亀は水(北)を現し、鶴は空(南)を現すと考えられ、北と南を直線で繋げることは天へ通じると見なされ、家門繁栄の象徴として尊ばれているそうです。...
お寺暮らしのひろか2020年9月30日読了時間: 1分優婆お料理の配達サービス、Uber eatsはご存知でしょうか? Uberとは英語で「優れた」という意味だそうです。 仏教にも「優婆」という在家の修行者を指す言葉があります。 源氏物語の夕顔の巻で 『優婆塞が 行ふ道を 導にて 来む世も深き 契り違ふな』...
お寺暮らしのひろか2020年8月31日読了時間: 1分月光秋の夜空に輝く月を見上げると、わけもなく切なさがあふれて涙が滲んだりしたことはありますか? 自然を愛する文化や行事が力強いのは、土台に感謝の気持ちがしっかりとあり、それを継いできた人々の想いが支えているからなのでしょう。 日本のこんなところが、とても素敵で大好きです。...
お寺暮らしのひろか2020年7月31日読了時間: 1分盆踊り近頃は洋楽盆踊りなどで再注目を浴びる日本の夏の風物詩。 盆踊りは、お盆に帰ってきた先祖の霊を鎮める行事です。 その源流は平安時代に空也上人が始められた踊念仏にあるのだとか。 昨夏に大阪で時宗の踊念仏を体験して、亡き人と対話をするように踊りを体験しました。...
お寺暮らしのひろか2020年7月1日読了時間: 1分生飯- sa ba -曹洞宗の修行道場では、食事前に己のお膳から7粒ほどの米粒を取り分け、他者へ施しをする「生飯」という作法があります。 私がこのお食事をいただける事への感謝、そして困っているものへ幸せのおすそわけをするのです。 その優しさは回り巡ってさらに大きな幸せとなって己へ返ってきます。(...
お寺暮らしのひろか2020年5月31日読了時間: 1分牛頭天王とても謎が多く奥深い神さまです。 疫病の神様ですが神力がありすぎて疫病よけの神様として祀られていたり 陰陽道では天道神とされていて、天の気をあやつる農業の神様でもあります スサノオ神と同一視されていたり、薬師如来の化身とも考えられています。...
お寺暮らしのひろか2020年4月30日読了時間: 1分祈人間と動物の決定的な違いは祈るかどうからしい、本当だろうか? 一緒に暮らせば動物にも感情があることは一目瞭然だろう。 雨の日も雪の日も主人の帰りを待ち続けた忠犬ハチは、何を思っていたのだろう?もしかして主人の帰りを祈っていたのかもしれない。...
お寺暮らしのひろか2020年3月31日読了時間: 1分疫病退散鍾馗神とは 唐の時代、玄宗皇帝が疫病により床に伏せいよいよ危ういといった時、夢枕に立った鍾馗神が疫病神を退治したところ、帝の病はたちまち完治し平和な世の中が訪れたと謂れのある疫病除と学業成就の神さまです。 中国では、新年に家門へ邪気避けに姿絵を貼る風習があり、転じて日本では...
お寺暮らしのひろか2020年3月1日読了時間: 1分初午2月、最初の午の日はお稲荷さまのお祭りです。(旧暦では3月) この日は、いなり寿司をいただく風習があるそうです。 いなり寿司は地域によって型が異なるそうで、私が育った関西では三角形しか見かけなかったので、名古屋へきて俵型のいなり寿司を見た時はほんとにびっくり!!しました。...